アラバマ州モービルに暮らすロベルタ夫妻を訪ねて

今回のアメリカ旅行での、よもやま話(その1)をご紹介します。

場所は、南部のアラバマ州モービルです。

ジェリーとロベルタの家 Jerry and Roberta’s House




(上の写真はの家の庭の風景、右の写真の白いベンチで庭の広さがうかがえます。下は私のために東洋風に飾れらた寝室)

ロベルタ一家とのお付合いはもう20年を超えます。陽気で誠実、気の良い典型的なアメリカンファミリーです。
2人の息子さんは既に成人し、それぞれ家庭を持ち
ケンタッキー州と、ルイジアナ州に住んでいます。
そして、ロベルタの妹一家と、弟一家が同じ市に住んでいます。

今回私が訪れた時は、森の中にあるロベルタの家は、ちょうどつつじが満開で、
広い庭中がつつじの花で埋め尽くされており、当にアラバマ州の州花通りの「つつじの家」でした。

このエリアは、1区画が2~300坪に敷地に100坪ぐらいの家が立ち並ぶ、
落ち着いた雰囲気を持つ住宅地域です。

そのために高い木々が生い茂り、日本の感覚でいえば軽井沢の別荘地ような。
まさに森の中に家が点在している雰囲気です。

どこの家も、庭や家の手入れが充分に行き届き、美しい景観です。
庭には、リスやたくさんの小鳥が訪れ、時には庭を流れる小川から小型の鰐が這い上がってきたこともあるそうです。
もちろん危険なのですぐフェンスを張りましたが。
少し離れると区画が小さい若者が多く住む新興住宅地のエリアもあります。

ロベルタ家の間取りは、3ベッドルームに、広い広いリビングとダイニング、ご主人の書斎と、
彼女のコレクションルームが2つと、書斎、洗濯室、キッチンがあり、トイレとシャワーは3つもあるのです。

また、庭を見下ろすベランダには大きなジャグジーもあります。
隣家にはジャグジーの代わりにプールが付いています。
もちろん家の中は、オール電化で総てがスイッチ一つで動いています。

特別なお金持ちでない、庶民が勤勉に働きさえすればこんな暮らしが出来るところに
アメリカの豊かさを思います。

彼女は、また無類の動物好きで、いつも犬や猫に囲まれています。
そのペットも日本のようにペットショップやブリダーから高額で購入するのではなく
捨て犬センターに保護されているのを引き取ったり、
道に捨てられている子猫を拾って育てています。
そして、すぐに獣医で検診し、健康状態などをチェックして避妊手術を行い、
大切な家族の一員として暮らしています。

フリーマーケット(蚤の市) Flea market

アメリカのフリーマーケットは、何でも売っています。

毎週日曜日に開かれているモービル市郊外のここでも、野菜や果物などの農作物から衣類、家具、骨董、動物など
庶民の暮らしに必要な物は何でも揃っています。時には思いがけない掘り出し物も。



上の写真左は、ビッシリ積み上げられたイチゴ(大粒で大きいのですが殆ど甘みはありません)。
続いて、家族連れで賑わうフリーマーケット風景。倉庫のような屋根がある所なので雨が降っても開催されます。
最後が、バナナ、タンジェリン、パイナップルが、ピカピカに磨き上げられて並べられている様子です。
農作物は、近隣の農家が持ち込んでいます。

コーン、アイスクリーム、ジュース、ハンバーガーなどの軽食も売っていますが、
どれも三百円ぐらいとそんなに安くはありません。

ご主人ジェリーが持っているコーンは私が食べてみたいといったので買ってくれたものですが、
日本品と比べて甘くも柔らかくもなく、いささか期待はずれの味ですが、
昔のカーボーイもこれを食べていたのだろうな、と思わせる品種改良されていない
素朴でしっかりと噛み応えがあるコーンでした。


庭に来る、野鳥のために木で作られた小屋です。
手作りでユニークなデザインの小屋が、サイズもデザインも多種多様に並べられていました。


庭や室内に飾る置物ですが、これも国旗をデザインした大型のもから小さなものまでいろいろ。
素材もセラミックや、メタル、布などさまざま。



靴もたくさんに売られています。ブランド品のコピー商品も出ていました。
真ん中の写真は、スニーカーに高いピンヒールが付いているお洒落なデザインで、若者に人気でした。
左はカーボーイハットです。さすがアメリカでは、日常的にもカーボーイハットを被っている男性を見かけます.
右はポプリです。可愛いバケツに入れて並べられ、匂いを嗅いで好みの香りを選んでいるところです。



上は、私が気に入った武器を売っているコーナーで何軒も出店していました。
洋画に出てくるナイフなどがたくさん並べられていてワクワクしました。
このオーナーはメキシコ系?中国系?で優しげな人でした




たくさんの動物も売られていました。血統書つきから雑種までいろいろです。
犬、猫、小鳥、鶏など種類も多く、見ていて飽きませんでした。

犬はブリーダー、鳥や小鳥は業者のようでした。
その回りには、動物好きの人と子供たちが取り囲み楽しんでいます。
下の写真は老夫婦が、子犬を抱き上げて選んでいるほほえましい風景です。

レッド・ハット・パーティー  Red hat party

総てがアメリカナイズされた感のあるような昨今の日本の風潮ですが、
大きな違いの一つに大学進学状況があると思います。

アメリカではまず、高校を卒業すると殆どの子供たちは
男女を問わずに親元を巣立ちます。
就職しても一人暮らしをするだけの収入が十分でない若者は
友人とシェアーしてアパートを借りて働きます。

大学進学する人は、授業料の一部を親が負担するケースもありますが、
日本のように総て親掛かりというのは少ないようです。
親が経済的に裕福であっても、独立した子供への全額援助はないのです。

大学は、レベルが高い優秀な大学ほど授業料も安く奨学金制度も充実していますから、
明確な目的をもって向学心に燃えた学生ばかりが進学することになります。
そのため、日本のように、就職のために、なんとなく大学にいって、
殆ど勉強しないまま卒業するというケースは少ないのです。

また、収入が充分でなく、目的意識がハッキリしない若者は高校卒業後、取敢えず就職して、
お金を貯めてから自分の目標を見つけて、改めての勉強や資格取得のために大学に進学する人も多くいます。

日本に英語教師として働きに来ているアメリカ人の若者も、大学卒業直後に日本来て、
若いうちにしっかり稼いで貯金し、帰りに世界を見てまわり帰国したら大学院に進んで、
弁護士や、博士号取得などの目的意識をはっきり持っている人が目立ちます。

アメリカでは高校までが義務教育ですが、
やはり高卒の資格だけでは収入の良い仕事に付けないのが実情ですので、
20代後半から40代までの幅広い年代の人が働きながら何らかの資格を得るために学ぶのが一般的です。

また日本とは異なり、成人を受け入れる大学が多くあり、
子連れの母親には託児所も充実しています。
親も日本のように、子離れせずに子供の巣立ちを引き止めるという風潮もありません。

とはいえ、やはりどこの国にも不肖な子供たちもおり、
努力もせず、勉強もせず、貧しい暮らしから抜け出せず
見るに見かねた親が、経済的に援助をしている家庭も少なくありません。

十分なお金がないことで孫に辛い思いをさせたくないとか、
お金がないために犯罪に手を染めてしまったら困るという、
切ない親心、孫馬鹿ぶりは日本とちっとも変わりません。

そんな子供たちも両親の誕生日、クリスマスやサンクスギビングデーには、
必ずささやかなプレゼントを持ち寄り親に感謝の気持ちを伝えます。

こういう風潮は昨今の日本の親子関係よりずっと密接で、アジアの家族主義と共通するものを感じます。
先日もマスコミで日本の若者もアメリカのファミリーを大切にする姿を
真似て欲しいという意見が取り上げられていましたがまったく同感です。

また、もう一つ私が感じるアメリカ人との相違は、シニア世代の生き方にあります。
日本も団塊の世代が定年になる時代を迎えて老人大国に入り、
老後をどう生きるかというテーマが盛んに議論されています。

特に男性の生き方が問題で、現に私の友人たちをはじめ、ジムやレストラン、車中などの巷では
「家にずっといる夫とどう対処して行ったらいいか」いう悩みを多く耳にします。
仕事一筋に生きて、友人も趣味も少ない夫とどう向き合っていくかが
妻たちの最大の関心事になっています。
私のアメリカの友人達は、既に退職している人もいますが
みんな楽しく充実したペンションライフを送っています。

一つには、若いうちから仕事人間ではなく、個人の生活を第一に考える土壌があったことでしょう。
また全国民が僅か3、4世代前は世界中からの移民の国のアメリカ人は
自分のことは自分ですることが当たり前に育っており、
男の子でも小学生から自分の食事を作ったり、身の周りのことをするのは当然のことで
「男子厨房に入らず」の世界は及びも付きません。

在職中も、芝刈り、大工仕事、ペンキ塗り、掃除など当たり前にこなしているのですから
退職後も当然続けて行き、それだけで充分に多忙です。

更に、日本との大きな違いがボランティア活動です。
退職後、必ず何らかのボランティアグループに参加してボランテイア活動をしています。
ボランティア活動をすることにより地域やグループとのコミニュケーションもとれて
日本のように家庭に篭りっきりで退屈することはありません。
女性もボランティアをするのは同様です。かなり高齢になるまで職を持ちながらも、
あるいは乳幼児や病人を抱える家庭であっても、
ベビーシッターを雇ってでも、少なくとも週1回はボランテイア活動に参加しています。
はじめはこの風習を奇異に感じましたが、家に閉じこもりがちな若いお母さんが、
外出の機会を持つことは育児ノイローゼを防ぐためにも一役買っています。

ボランテイアをしながら先輩の子育ての知恵を授かったり、
広く世界の動きを知り、世の中に係わりあっていくアメリカの良い習慣だと思います。

友人ロベルタも、若いころからボランテイア活動をして来ましたが、
退職した今では週1回終日シニアセンターでの事務の仕事と、
慈善団体「レッド・ハット」の副会長をしています。

レッドハットは、女性の解放運動を一つの目的にしている世界中にある大きな団体の下部組織です。
月に1回ミーティングを持ち、寄付をして、話し合いを行い、機会があればデモなどにも参加しています。
とはいえ堅苦しい団体ではありません。シニアのおば様たちが月一度集まっての食事会、
ついでに世の中のためになることもしましょう、といった雰囲気です。
このパーティには、赤い帽子と紫の洋服を着ていくのが決まりとなっています。
高齢の女性が華やかに装うのは楽しいものです。

しかしこの姿で家を出るのですから家族の評判は悪く、ご主人方から
「クレイジー!ファニー!」と揶揄する声も聴かれますが、
バカバカしいことに夢中になれるアメリカ人のこの幼さが私はとても好きです。

私が、ゲストとして参加した3月例会では、昨年行った私の世界一周体験を講演しましたが、
皆さんの一番の関心事はアフリカの動物に関することでした。
「象はいたの?」「ライオンは見た?」「キリンはどうだった?」と、無邪気な矢継ぎ早の質問でした。

日本でも何回か講演をしましたが、日本では、船旅の仕方、費用、船での過ごし方、
南米、2大運河などへの関心が高かったのですが、やはりお国柄の違いを感じました。

特に、感覚の違いを感じたのは、南米についてです。
日本人は日本の裏側にあり、最も日本から遠い南米大陸へは、
アンデスやインカ文明への憧れを抱く人が多いのですが

北米にとってはすぐお隣、しかも多くの不法移民が押し寄せる、
いささか迷惑な隣国なのでしょう、誰もがさほどの興味は示しませんでした

下の写真はレッドハットパーティーの会合風景です。




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 最終更新: 2017/10/27