サンアントニオ郊外の街カービルに暮らすマリア夫妻を訪ねて

今回のアメリカ旅行での「よもやま話 2」をご紹介します。
場所は、テキサス州のサンアントニオ郊外の街、カービル(Kerville)。

マリアの家の景観 Maria’s house

マリア一家とは、もう25年のお付合いになります。
ご主人のレイはドイツ系アメリカ人で以前は北部のコロラド州に住んでいましたが、
長い冬の雪に覆われた生活が嫌で老後は
暖かい南部で暮らしたいという夢を持っていました。

そこで、定年退職後には大型のトレーラーハウスを購入、
一年かけてアメリカ中を旅行して終の棲家を探しました。
そして、暖かく、高級リゾート地としてステータスの高い
フロリダに居を決め家を購入し、セレブなペンショナーライフを3年ほど楽しみました。

その家は、高校生だった私の息子にさえ「欲しいー!うちでも買おうよ」と
唸らせるほどに魅力的なものでした。

広々とした庭は湖に面し、ピアを持ち、モーターボート、
キャンピングカー、トレーラーカーもありました。
湖の向こうにはゴルフ場が借景になっているという
まさに庶民の夢を総てかなえたような家でした。
毎日ゴルフ、釣り、ドライブ、休日には大型トレーラーカーで旅に出るという
レイの少年時の夢が全部かなった家でした。

しかし、住んでみるとリゾート地のフロリダの物価が高いのに
音を上げてしまい、改めて移転先をテキサスに求めました。
ここは、マリアの妹さんの嫁ぎ先があったのです。
歳を重ねて心細くなったこともあったかもしれません。

そこで、テキサス州サンアンニオから、
車で一時間半ほどハイウェイを飛ばした所に新居を構えました。
ここは、冬暖かく、竜巻や、ハリケーンのコースからも外れていて安全で緑が深い静かでお洒落な住宅地です。
(姉妹の近くといえども車で一時間近く離れた所を選ぶのは、やはりアメリカ人の志向です)

このエリアは個々の敷地が広い上に道路と住居の境に日本のようにフェンスがなく、
芝生で囲まれているためとても広々しています。
庭には、野鳥、リスの他、鹿もたくさん遊びに来ます。
しかも、いまだかって泥棒が入ったことがないというから驚きです。
リビングも、玄関にもふんだんにガラスが使われています。

怖い犯罪の国のアメリカでは信じられないような稀有なタウンで、
治安が良いとされている日本から見ても怖くなるような無防備さです。



上の写真の左は、暖炉用の薪が積み上げられているところです。
冬はさほどには寒くはなりませんが、オイルでなく薪を燃やすのが、アメリカ人のノスタルジアかもしれません。
この薪は自宅の木や、このエリアの森の木を下ろして冬に備えています。
(この地域の森の木は地域の住民は使っていいことになっています)

真ん中の写真は、小鳥のため小屋や餌さ入れが吊るしてある軒です。

右の写真は、野鳥のための餌入れです。そのために庭にはたくさんのポールが建てられています。
右後方には温室も見えます。左には菜園があります。

レイが日本の大根をハンバーガーに挟んで食べるのが好きなので
行くたびに大根の種を持参して植えていますが、
土壌が合わないのかうまく育ちません。
マリアは生ゴミで自家製堆肥を作って野菜作りにも励んでいます。


   

庭にはたくさんの春の花が咲いていました。左はドッグツリー、右は木蓮(ジャパニーズ・マグノリア)ちょうど満開でした。

上はマリア家の裏庭からの全景。真ん中の煙突は、暖炉用ですがデザイン的にもアクセントになっています。


庭にはレイ手作りの池があり、鯉が泳ぎ、水辺の植物が植えられていました。

 

インテリアは欧風 European Style Interior Decoration

マリアは、典型的なヨーロッパ人らしく綺麗好きです。
毎週1回は大掃除をして、ピカピカにお家を磨きます。
いつ行ってもゴミ一つないほどに整然と整えられています。

そんなマリアのお気に入りが上のロボットの掃除機です。
丸いロボットが毎朝グルグルと家中を周り埃を集めてくれます。
家具などは上手に避けて無人で動くので本当に楽です。

日本でも最近は通販で販売していますが、まだ高額であまり普及していないようですが、
アメリカでは3万円ほどで購入できます。
マリアは同じロボットタイプでワックス掛けするのも購入してご機嫌でした。

写真左はロボットを上から見たもの、裏側は右のようになっています。

マリアは、センスが良くインテリアを考えるのも、とても好きです。
いつもアイディアが次々に浮かんできます。そして思いつくと実行したくなります。

この家のキッチンは以前は落ち着いたダーク系統にまとめられていたのですが、
今度は明るくしたいとカウンターもキャビネットも総て白色に代えることになり目下改装中です。
カウンターテーブルも更に広くするというのです
日本狭い台所に慣れている私から見るとのリビングは前面ガラス張りで、
充分に明るく広く使い勝手も良いのに更に改築するというのは信じられない贅沢に感じました。

私の滞在中にも大工さんが入っていて、もう着工してから3ヶ月も掛かっているのに
まだ完成の兆しはありませんでした。
大工さんはメキシコ人二人。写真右の下働きのお兄さんはまったく英語を解さず、
たぶん密入国のメキシコ人ではないかということでした。
アメリカもキツイ仕事は移民の外国人がするという構図が出来上がっているようです。
陽気で気のいいメキシコ人は、のんびりして感じはいいのですがあまり働きません。
半日働くと「また明日!」とニッコリして帰ってしまいます。

あまりの工事の遅さにマリアはため息ばかり付いていました。
何事にも几帳面なマリアには許しがたいことなのです。

下の写真は、来客用のベッドルーム。
ベッドカバーもカーテンもスタンドもテーブルマットも白いレースで飾られています。
家具も無垢の木で作られたどっしりした上質の物でした。

ベッドはアンティック調の雰囲気のあるもの。
洗面所も白いレース、アクセントにピンクのビビットカラーが効いています。



  

マリアは旧チェコスロバキア生まれの、オーストリア育ちのヨーロピアン。
第二次大戦後チェコから家族ぐるみでウィーンに逃げて来て、進駐軍としてウイーンに来ていた
アメリカ兵レイと知り合って結婚した、いわゆる戦争花嫁です。

結婚当初は、殆ど英語を話せなかったそうですが、
近所のクリーニング店の店先に終日座わって
英語を学ぶなどの努力をして勉強、数十年前に市民権も取りました。

ドイツ語を母国語とするマリアは英語の習得に苦労したということから、
私の英語の勉強に協力的です。
一般的にネイティブの友人は、話が通じればそれで良しとして、
なかなか教えたり、直したりしてくれないものですが
マリアは、根気良く私の勉強に付き合ってくれます。

大体のところで妥協して通すことがないので、いつも辞書を持参して話をします。
そして少しでもわからないことがあると私に辞書を引かせて覚えさせようとします。
そのため、私がマリアから学んだ英語は大きいものがあります。

また、ご主人のレイも外国人を妻に持つ悲哀を体験しているので、
拙い私の英語の会話に付き合い、
必ず何か新し言い回しや言葉を教えてくれます。

マリアとは、沖縄で知り合ったのですが、
2年間毎週1度マリアの家の通い、食事を共にして、
英語をはじめアメリカや、オーストリアの文化や、料理を教えてもらいました。

私も、お返しに日本の文化、料理、活花などを教えましたが、
お二人から受けたもののほうが、はるかに大きかったと感謝しています。

クローデイア街歩き Sightseeing

マリアの家から、車で5分の所に洒落た小さな町、クローデイアがあります。
ここには観光客(アメリカ人)も多く楽しい散策ができます。
フェイスペインテングの店には、子供たちに人気です。
見本の絵を見て希望のデザインを選び描いてもらって大喜びです。


日本から小型ラジオを持参して行きましたので、今回は地元の音楽を大分聴きました。
南部では、やはりカントリーミュージックが主流。
のんびりしたテンポのカントリーを聴いていると古きよき開拓時代のアメリカの風景が彷彿します。

そこで、カントリーのCDを買おうと楽器店へ足を運び、CDを選んでいると
アジア人がカントリーCDを買うことが珍しかったのか、嬉しかったのか、本場モンを生で聞かせて上げようと思ったのか
店主(左)と、そこに居合わせた客とで即興でカントリーを演奏してくれました。
左はバンジョー、右はギターです。

このあたりは、白人社会で、黒人も、アラブ人もアジア人もほとんど見かけませんでした。
極端に貧しい人が住んでいないことが、犯罪が少なく安全な町並みを作っていると思われます。

下は観光用に、作られたオールドタイプのバルコニー付きの家並みです。
落ち着いた古い建物が目に付きます。下右の写真は図書館です。



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 最終更新: 2017/10/26