今月は宮尾登美子

今日は読書会のサークルの集まりに出席。

今月の課題本は宮尾登美子著「錦」でしたが
読みやすい文体なので1日で読んでしまいました。

内容は、1人の人物の一代記を描いたいつもの宮尾登美子の世界。
今回の主人公は錦織に憑かれた男で、京都の「龍村」の創業者龍村平蔵がモデルです。
錦の研究に没頭した男と、それを支えた妻、妾、秘書の三人の女の人生が描かれています。

女性の立場としては、男が仕事にのめり込んだ情熱よりも、三人の女性の哀れさに心が痛みます。
時代背景が現代とは異なるので、女性の心を踏みにじる男を否定することは
見当違いなのかもしれませんが。
それでも読んでいて辛い。どの女性も3人3様に不幸せ。
こんな生きかたしか出来なかったのでしょうか。

「よく仕事が出来る男は得てして家庭人としては失格
そんな格言が思い出されました。
サークルでは、それぞれが読後感を語るのですが、メンバー全員が女性なので
今回は内容が一致、特に一生を捧げながら、女性としての寵愛を受けなかった
仕事の秘書役に同情が集まりました。

もしかしたら作者が本当に描きたかった世界は、
平蔵ではなく、女性の生き方だったのかもしれないと思いました。

いつもながら豊富な資料収集に作者の努力が伺えます。

読書会の後は、近くでランチ。趣味を同じくする仲間とのお喋りもまた楽しみです。


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 最終更新: 2017/4/13