江戸散策 かっぱ橋周辺(3) 稲荷町の長屋と同潤会上野下アパート

稲荷町、いまの東上野5丁目に、かつては、4軒長屋がありました。
ここには名落語家の林家彦六(8代目正蔵)や桂文治(9代目)が住んでいました。

端の2軒は取り壊されましが、現在も文治の家には養子さんが住んでいます。
周囲の雰囲気からポツンと取り残されているような趣きのある長屋です。

その向かいには、関東大震災後に建てられた共同住宅同潤会上野下(うえのした)アパートが健在です。

関東大震災での火災被害から、鉄筋コンクリート住宅の建設となり、
東京、横浜に中間層向けの共同住宅として16棟が建てられました。

その後、住宅公団が出来ると解散し、居住者に払い下げられました。
ここには、ガス、水道、ダストシュートまで備えられており、
居住者への配慮と行き届いた設備が、先見性がある住宅でした。

当時は家賃も高く、モダンで庶民の憧れの的でしたが、
現在では、見るからに古色蒼然
昔の憧れを偲ぶものはありませんでした。

近年は老朽化が進み、ほとんどの同潤会アパートは建て替えられており、
現在は、ここと三ノ輪を残すのみとなり、それも近日中になくなるようです。


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 最終更新: 2015/11/12