アメリカ旅(34) ホテルからJFK空港までの怖~いシャトルバス

午後5時半ホテル発のスーパー・シャトルバスNYジョン・F・ケネディ国際空港へ向かいました。
国際空港から、マンハッタンのダウンタウンまでのタクシー料金は、
一律55ドル(チップ込み)ですが、スーパー・シャトルバスは25ドルと半額以下。

シャトルバスに乗るためには、事前に予約を取り、支払いを済ませて
チケットを用意しなければなりません。

そこで私は4日前に、ホテルのコンシェルジェに予約を取ってもらったのですが
彼は、私の搭乗時間を問うてから「8時半ピックアップのバスで充分間に合う」といって、
8時半を予約したのです。

(上の写真はNYケネディ空港の出発フロア風景。各ターミナルは電車で結ばれていました。)

ホテルから空港まではタクシーで90分ですので、バスの場合はもっと掛ると
みておかなければならないし、国際線の場合、出発の3時間前に空港到着が
常識
となっているのですが・・。

さらに私の英語は不十分で、その上に乗る飛行機がアメリカではマイナーの
アシアナ機ですから、とても心配です。
私は必死になって「もっと早いシャトルバスに変更して」と頼みましたが、
コンシェルジェは、頑として聞き入れてくれません

「私は英語が喋れないから時間が必要!」といっても「あなたは英語を話している」といって
取り合ってくれません。コンシェルジェとしての誇りでしょうか。

私は、諦めてその場は引き下がり、後日、その男性がいないときに、
他の担当者に時間変更を依頼して、無事5時半発のバスへの変更が出来ました。

そんな思いでようやく乗れてほっとしたのは束の間でした。
このバス(Van)に乗ると、すでに6人の先客がいました。
アメリカ人らしき黒人カップル、白人のフランス人カップル、とイタリア人カップルです。
私が最後の客でしたので、Vanはダウンタウンを抜けると、空港へ向けて走り出し、
初めは高速道路に上がったのですが、そこが大渋滞中とわかると、
直ぐに降りて一般道にでま下がり、それからがカーレースの始まりでした。

高速同様に渋滞中の一般道の抜け道を選んで右に左にとせわしく曲がります。

静かな住宅街の細い道、、団地の中、工場敷地内の道なき道を猛スピードで飛ばします。
そして、障害物があるとスピードを落とさずにバックをしてUターンするのです。

車はきしみ、左右に大きく揺れ、急ブレーキにつんのめり、
私達は悲鳴を上げながらしっかりシートに掴まりました。

初めはにこやかに談笑していた白人カップル同士も、次第に無口になっていきました。
ドア側に座っていた私は、ドアごと跳ね飛ばされるのではないかと恐怖さえ覚えました。

隣のフランス女性は、そんな私を気遣い、確り私の手を握っていてくれました。
彼女は、よっぽど怖かったのでしょう、「オー!ノー!アー!ギャー!ヒャー!」と悲鳴
上げっぱなしで、顔面蒼白になって行きました。

私の「思わぬ観光が出来て良かったわね、カーレースも体験できて」との
ジョークにもを誰も笑わないほど緊迫した空気でした。

やがて無事故で空港に着き恐怖の90分のドライヴを終えた私達は一様に肩の力が抜けました。
それぞれの各空港ターミナルに送り届けてもらって同乗者とお別れをしました。

乙に澄ましているイメージのある美しいフランス女性の取り乱した姿を見たことに驚くと共に、
親しみも感じました。忘れえぬ稀有なドライヴ体験です。怖かった!!

ドライバーは、こんな運転は日常なのでしょうか、平然としてイヤホン付の携帯電話で
友人らしき人と、ずっとお喋りを続け大声で笑っていました。

また後部座席の黒人カップルは、乱暴な運転に慣れているのか、諦めているのか、
90分間じっと黙り込み声も上げないのも不気味でした。

人種差別への反感、あるいは貧しさゆえの観光客に対する反感、威嚇、
それとも退屈しのぎの遊びなのでしょうか。

華やかなNYの別の一面を垣間見たような気がします。

そんなわけで、ようやく無事空港に辿りつきました。
スーツケースを押しながら探すと、程なくアシアナ航空の
チェックイン・カウンターを見つけることが出来安心しました。

海外一人旅の最難関はチェックイン・カウンターを見つけ、
チェックインすることにありますが、これで、後一仕事を残すのみとなりました。

早めに来たので、チェックイン時刻までには時間がたっぷりあります。
後はゆっくりソファで本を読んだり、音楽を聴いたりしなが
休んでいようと思っていたのですが、大きな誤算がありました。

何とこのフロアには、一脚の椅子も、ベンチもないのです。
今まで行った多くのアメリカの空港にはソファやベンチ、
更にコーヒーショップまであったので、
何も座る場所がないということは大きな驚きでした。

ソファが置いていないのはホームレス対策と思われます。
空港によっては長々と横になり寝込む人の姿も見かけたので。
 
ここで初めてコンシェルジェが、早く行くことを反対したわけがわかりました。
どこにも座るところがなかったのです。

たぶん他のフロアにはあったかもしれませんが、日本のように案内所もないので、
大きなスーツケースを押してエレベーターを見つけだし、
各フロアを廻ってコーヒーショップを探す気力も残っていなかったので、
所どころにある手すりにもたれて時間を過ごすことにしました。

壁は、ほとんどがガラス張りで、傾斜が付けられ、
寄りかかれないような設計になっていました。

私はチェックインが始まるまでの2時間を立ちっぱなしで、搭乗客の観察をして過ごしました。
まず少年達は、サッカーです。
体力と、時間を持て余した彼らは活き活きとサッカーに興じていました。
女の子は人形で遊んだりゲームをしていました。
なにしろサマー・ヴァケーション中ですから、子供の数は相当なものでした。

サッカーに興じる少年達

またアジア、中東の人々の、民族大移動のような光景もたくさん見ました。
10人以上の家族や親戚で行動しているのです。
そして彼らは観光客には信じられないほどの大荷物を持っているのです。

サマー・ヴァケーションのお里帰りでしょうか、
それとも出稼ぎを引き上げて国に帰るのでしょうか。

一様に嬉れしそうな笑顔だったのが印象的です。

やがて、チェックインが始まったので、カウンターに並びましたが、
ビジネスクラスは、ここでも特別扱い。
チェックインも優先、しかも担当係員がフレンドリーなのにビックリです。
エコノミー客に対する「乗せてやるんだ!」といった横柄で傲慢な態度はありませんでした。

地獄の沙汰も金次第?
そんなわけで心配だったチェックインも無事終了。
アメリカ旅行もいよいよお終いです。

ちょうどNYはサンセットの時間を向かえ、私の旅の終わりを飾ってくれているようでした。

ビジネス・ラウンジには夕食の用意がされていました。
飛行機はAM0時半発ですので、ここで食べておかなくてはなりません。

ラウンジは、清潔でお料理もおいしい物が多種揃えられていたのですが、
スタッフのやる気のなさにはあきれました。

私語をしながらダラダラ歩き、客をもてなそう、サービスしようという気持ち
がまったく現れていませんでした。
教育がされていないのか、賃金が安くて働く気が起きないのか理解に苦しむラウンジでした。


 最終更新: 2015/10/9