九州の旅(21) 日本丸館-万能薬の資料館(大分・日田)

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日田には、幾つかの資料館がありました。

その一つはギャラリー「日本丸館」。
江戸時代末期に、岩夫家がこの地に薬種屋「岩夫古雲堂」を創立。
百貨店も開業するなど手広く商売をしていました。

その5代目が心臓と熱さましの特効薬日本丸(Nippon gwan)」を発明して売り出し、その効能と宣伝から
爆発的に売れて巨万の富を得ました。
販路は日本全国、満州、朝鮮に支店を置き、広く拡大されました。
この薬の原料は「五黄・麝香・羚羊角・蟾酥・熊胆・真珠の5動物漢方と人参などの薬草
でしたが、何にでも良く効くと全国から絶大な信頼が寄せられていたようです。

資料館内には、高名な政治家、財界人との交流を示す写真や書簡が展示されていました。
しかし動物の捕獲が難しくなり、昭和40年代にやむなく製造を中止。
その後平成3年の大型台風で被害を受けた建物を修復し
現在では資料館としてオープンしています。

江戸末期から、昭和初期に掛けて改装した建物は迷路のような間取りで木造4層3階建
国登録有形文化財に指定されています。
往年の栄華が偲ばれる内部は松の1本造りの廊下、杉1本造りの長押など
贅沢な木材がふんだんに使われていました。
西洋医学が発達していなかった時代に、漢方でこれだけの
特攻薬があったことは驚きでした。

もうこの「日本丸」は手に入れられないものですが、
動物漢方薬のそれぞれの効能はいかばかりのものでしょうか。
現代でも同様の漢方薬は使われているのでしょうか
とても興味が湧いて来ました。

ここでは、春にはお雛様、秋には金婚式の再現の特別展示があります。
今日は丁度お雛様の公開日でした。雅なお顔のお雛様がひっそりと飾られていました。


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 最終更新: 2015/9/20