強引な骨董見物







私はTVの人気番組「何でも鑑定団」は、好きな番組の1つで毎週楽しみに見ていますが、
本物の骨董とは無縁の生活。
博物館や、展覧会などで眺めるのがせいぜいの生活です。
ところが倉吉から鳥取に戻ってくると、待ち構えていた友人に無理やりに骨董見物に連れて行かれました。
この友人とは、4時半に待ち合わせてカニを食べに行く約束をしていましたが、
昼間は「予定があるから同行は出来ない」と、メールや電話で7回もお断わりしていました。
それなのにホテルに戻ると拉致されるように腕を捕られ強引に迎えの車に乗せられてしまいました。
「すぐそこにお宝があるからチョッとだけ見て!」ということでしたが、車は山に向かい、
着いた所は鳥取市隣町の山深いS市でした。
そこは、友人の友人の友人の、そのまた友人の家という遠い関係の家。
都会だったらば考えられないほど、無関係な知り合いに、
いやおう無しに連れて行かれ、ただただ驚くばかりです
事の成り行きに呆れて「あんなに嫌って言ったじゃない!」と強く友人に抗議すると、
「あなたは謙虚だから遠慮していると思った」というので、またまたビックリ!!
東西の文化の違い?ローカルと都会の違い?
NOと7回も言っても理解してもら得なかったとは。いやはや!
やむを得ず、諦めて家に入ると、そこは骨董の宝庫。
数々の骨董品が並べられていました。
美しい品々に驚くと、持ち主は
「こんなのがエエンカ??もっとエエモノあるでぇ」と
次々と押入れや戸棚から壷、掛け軸、茶釜、置物、屏風などを並べます。
どれもこれも、数百年前に製作された古いもので、1点数百万円もするものとか。
始めのうちは感歎して眺めていましたが、高額の誇示が1時間にも及ぶと
あまりに綺麗過ぎるのに疑問を持ち「全部本物なんですか?とても新しく見えますね」と
疑問をとなえると「わしは骨董屋の言い値でコウトル。だから本物しか持ってこんのじゃ」とのことでしたが・・・・。
とにかくお宝のお披露目は延々と続きました。
ここは持ち主の3軒あるうちの1軒で、生活の場ではないので、人気がなく寒さが非常に厳しい。
足の裏から山冷えが上がってきました。
一段落着いたところで、私が「有難うございました。十分に拝見しましたのでもう結構です」と強く断りますと、
「向こうの家には、もっとエエモンがあるンで見せてやるでぇ~!行こうや。後で山も案内してやるから」と至極残念そうでした。
どんなに高額の骨董品を収集してみても、眺めて褒めててくれる人がいないことには
満足が得られないのでしょう。
飲む、打つ、買う、総ての道楽を卒業すると、自己顕示欲に走るのが人間のサガなのかも。
なんだか資産家の彼が寂しく見えました。
「これからカニを食べに行く予定があるので」と強く固辞すると、
ようやく新たな骨董お披露目は諦めてくれましたが、それまでに時間があるからと、
今度はカラオケ店
私の了解もなしに連れて行かれてしまいました。
友人の友人は「ただでこんな良いもの見られてよかったでしょう?」としたり顔。
「彼はカラオケを最近始めたばかりなので聞いてもらいたいのよ」と、
またまた強引にカラオケ店です。
「カラオケは苦手なんです。行きたくないんですが」という私の抗議は
「行けばおもしろいわ」とまったく無視。
そこは大きなステージがある本格的なカラオケホールで、大音響の歌を次々聞かされ
忍耐の時間を過ごさせられました。
たぶんこれが骨董の拝観料
こういうふうに相手の意思を無視して連れ回す友人達。
もしかしたらこれを善意、好意と呼ぶ田舎のやり方なのでしょうか?
都会人間の私には、苦痛の時間が流れました。


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 最終更新: 2015/8/13