みちのく旅(6) 太宰の「疎開の家」






津軽鉄道を金木駅で下車
いよいよ憧れていた太宰治のふるさとです。
太宰の生家である斜陽館を目指して歩いて行くと
途中に「疎開の家(新座敷)」という建物があったので
まずそこへ先に立ち寄りました。
生家から絶縁されていた太宰が住むところがなく
止む無い選択で昭和20年に妻子を連れて帰郷して
住まわせてもらった津島家の離れでした。
ここは長兄の結婚のために建てられたもので、
東京から高い技術を持つ大工を呼び寄せて
豪華な建材を使用して建てた贅沢な家です。
太宰は1年4ヶ月にわたってここに住んで執筆活動に励みましたが、
上京後は再びふるさとの地を踏むことなく生涯を終えています。
この家の書斎は「御伽草子」をまとめたり、
「パンドラの箱」「冬の花火」など23作品を執筆した場所です。
太宰が作家になってから住んだ現存する唯一の建物ですが、
没後60年間公開されることがありませんでした。
古びたひつそりとしたこの建物には
太宰の書斎などがそのままに残されています。
またここではガイドの青年が情感を込めて太宰の生活を
リアルに語るのでいまでもここに太宰が住んでいるような
錯覚さえしました。
たぶん彼は熱烈な太宰ファンなのでしょう。
熱い思いが溢れてこちらにも、その感動が伝わってきました。


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 最終更新: 2015/10/26