インドの光と影 Climax

今日は、市民大学・国際文化学科の今年度最終講義です。
講師は、亜細亜大学・非常勤講師の関口真里氏。今回は「現代インド事情」の4回目。
いよいよ飛躍するインドの「光と影」の部分の佳境に入ります。
いまインドは「目覚めた巨像」「これからの超大国」と
世界中からもてはやされていますが、
前首相の時代に蒔いた種の成果が形になって
経済発展へと、現れて来ているともいえます。
しかし、海外の人々が期待をしてインドの空港に降り立つと、
そこには「スラムと物乞い」の格差社社会が繰り広げられていて、
驚かされる現実があります。
これは「豊かになれるところからやれば良い」という
発展途上国共通の考え方なのですが、
中国、あるいは敗戦当時の日本との違いはカースト制の問題があることです。
現在の憲法では、カーストは否定されていますが、
現実には歴然とした差別社会があります。
いまインドでは弱者には手厚い保護政策がおこなわれていますが、
逆にギリギリで保護されなかった貧しい部族からは、
大いなるブーイングが起こり、村ごと焼き払われるなどのカースト戦争がおきて、
大きな社会問題になっています。
イギリスが長期間にわたってインドの植民地化に成功したのも、
このカースト制をうまく操り、インド国民が団結して、
独立運動を興さないにように、仕向けてきたからだと言われています。
いまも昔も、インドを考えるときにカースト制は切り離せないのです。
今のインドは経済発展を続け、貧しさから抜け出そうとしていますが、、
それだけに以前のような大きな目標を失いつつあります。
そのために政治面においては、狭い地域の利益を求めるコミニティ優先の
政治家を選ぶなどしており、かつての経済発展スピードは落ちてきています。
また生活面においても、現在の都会の庶民インド人は、
日本人と変わらない生活を送っています。
しかし核家族化も進み、お手伝いさんの確保も難しくなってきているので、
家事のノウハウを知らない仕事を持つ主婦は
連日レトルト食品のカレーを食べる生活です。
(以前は家事はカーストの下の人の仕事だったために、やり方がわからないのです)
そして、アメリカから逆輸入された、ヨガやファッションを
楽しんでいるのが現状なのです。
そして関口講師は、インド人と日本人との大きな違いに
反省をしないこと」を挙げます。
自国を「シャイニング・インディア」と褒め称え、都合の悪いことには
目を向けず、触れず、忘れるといいます。
(日本の安部首相の「美しい国」発言もここから出たのではと指摘)
こんなインドは、これからどこに向かって行くのでしょうか。
尽きせぬ興味が湧いてきました。
写真左は、バンジャビードレスの関口講師。
最近ではインド女性は活動的でないサリーよりも
このパンジャビードレスを着用しています。
右の女性は、生徒の中から希望者に講師が着付けたサリー姿です。


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 最終更新: 2015/8/13